
工程に手間や時間がかかる作品ほど、その作品を反復して練習するカロリーが高くなってしまうというデメリットが付きまとう。
つまり同じ作品を繰り返し折っていくことで作品を改良していく機会が少なくなってしまうのだ。

だが俺に言わせれば、
「折り紙しよー!なに作ろうかなー?まあ、とりあえず96等分蛇腹付けしてから考えるか……」
とかいうバカみたいな考えで生まれた作品であっても、何度だって折ってやればいいんだ。
時間や手間をかけてやればいいんだ。
しかしそうも言っていられるのは時間と体力を持て余す学生時代くらいの話。
現に大学院進学後は折り紙をする機会がとことん減っているし、社会人になってしまえばなおさら。
ときどき
「若いのにこんな凄い作品を折れるなんてすごい!」
という人がいて、その場では単なる誉め言葉として嬉しく受け取るんだけど、それは『折り紙職人』というと熟練した老獪な『職人』を想像してから10代、20代の俺を見たときのギャップによる誉め言葉だと思う。
それは誤解やねん……。
俺の場合、「若いのにすごい」じゃなくて、若いくないとできないことを若いうちにやってるだけやねん……。
学生のうちに趣味に折り紙に打ち込んで、社会人になっても学生時代のノウハウを活かして折り紙を続けられたら、と思うけど、折り紙に割ける時間と自分の折りたい作品にかける時間はどこかで折り合いをつけなきゃならない。
ということで今回は(前置き長いな……)、俺の大好きな96等分蛇腹折りのグリッド線つけにどのくらい時間がかかるのか、計測してみることにしました。
Twitterで実況しながら時間を計測。
普段映画をアニメを見たり音楽を聴いたり、途中でゴロゴロ休憩したりごはん休憩したりしながら蛇腹付け作業をしていて、
「だいたい2~2.5時間くらいかな」
くらいに思っていたけど果たして?
90×90cmハトロン紙裁断、グリッド線つけ開始。
以下実況ツイートより
○タイムアタックしよう
23:11 - 2016年10月13日
○24とうぶん
23:27 - 2016年10月13日
○48とうぶん
23:47 - 2016年10月13日
○横だけ96とうぶん
0:01 - 2016年10月14日
○われながらめっちゃ速い
0:02 - 2016年10月14日
○96とうぶんおわった
0:25 - 2016年10月14日
と、いうことで記録は1時間14分。
写真を撮りながら測ればよかったね。
この74分という記録は、俺にとってとても速く感じた。
紙の柔らかさや大きさ、そのときのテンションなどにも大きく左右されることではあるけど、
「思っていたより時間はかからないんだな」
という気づきが得られたのは素晴らしいことだ。
ちょっとは96等分蛇腹折りのハードルは下がったかしら
最近は創作もせずにこういうことばっかしてる
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