花岡パトリオット
故郷花岡を愛する学生、仮ピーの、折り紙、遊戯王、音楽、アニメ、漫画などの趣味を紹介していくブログです。 同じ趣味を持つ方々との繋がりを増やしていくことが一番の目的です。 どうぞごゆっくり。
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【夢日記】「浮き草を渡っていく姿は水面を駆ける踊り子ように見えたんだなぁ」(20160208)
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卒論時期は疲れて眠り、けだるい目覚めをすることが多かったので、夢を見ない、あるいは夢を見ても夢日記を書く元気がなく、時間が経って忘れる、というパターンが多かった。
そのせいか卒論時期が終わり一日10時間近く眠る幸せな日常を取り戻した今も、なぜか夢を見なくなった。
(今日は久しぶりに夢を見たけど)
今回の夢は、卒論時期のただなか、夢日記に書き残した数少ない夢だが、とても印象的な内容なんだなぁ。




舞台は湿原に埋もれた謎の遺跡

風もない中静かに雨が降っていた。
俺は地平線まで続く湿原の、背の高くて細い草や、平らで広い草の浮かぶ深い池の群れを眺めていた。
そんな湿原に下半身をうずめた巨大な古いカエルの石像がまばらに散らばっており、どれもボロい雨傘を挿していた。
よくみると一つ一つ表情や持っている小道具が違っていて興味深い。
しかし緑色に汚れた石像は俺の身長の3倍はあり、妙な威圧感があった。

俺はその湿原を超えた先にある小さな人里に用があった(何の用かは知らん)が、いま雨宿りしている小さな森林を出るとしばらく雨に打たれながら、地平線の先まで歩くことになる。
しかも水草に隠れた池や沼をよけながら、遠回りして湿原を超えなければならないことも考えると、少し雨が弱まるのを待って出発したいと考えていた。

俺の横には同世代の男(現実で面識のない架空の人物)が一人いた。
彼も湿原を超えて人里に戻りたいらしく、雨宿りに関しては同じ思惑だったが、俺よりもこの湿原に少し深い知識を持っていた。
「この湿原に無数に転がるカエルの石像は、旅人が池や沼に落ちないための安全な道を示すものだ、今では地形が変化し、池の場所も変わってしまったため、今ではこの湿原を安全に抜けるのは容易ではない」
とのことだった。

昼前から雨が上がるのを待って数時間経っていたが、灰色の空が晴れることはなかった。
昼下がりには湿原を超えたいと思っていた俺は空腹もあってイラついていた。
カエルの石像から雨傘を奪っていこうかとも考えていたが、背の高いカエルの像はどことなく上からこちらを睨みつけているようにも感じたためそれはためらわれた。

二人で待ちくたびれていると、目の前にスッと煙のようにして白いワンピースの少女(現実で面識のない架空の人物)が現れた。
「えっ」
と二人で彼女の存在に驚いていると、彼女は俺たちから逃げるようにして去った。
すると彼女は池の上の浮き草を飛び回り、湿原を大幅にショートカットして進んでいった。
少女は少し進んで、カエルの石像の前で立ち止まり、こちらの方をじっと見ていた。
すると驚いたことに、カエルの石像が少女に雨傘を差しかけた。

「俺たちに道を示しているのかもしれない」
と男は言って荷物をまとめて湿原に飛び出した。
俺は男につられてあわてて駆け出し、彼女が渡った浮き草におそるおそる飛び乗った。
すると思ったよりも浮き草は丈夫で、二人は池を超えることができた。
少女に雨傘を差し向けていたカエルの石像にたどり着くころには、彼女は次の池も浮き草をぴょん、ぴょん、と飛び越えて進んでいった。
ひとつの池を超えるだけで息の上がっている二人に比べ、彼女は見かけ以上にすごい体力の持ち主だった。
俺は傍のカエルの石像を見上げた。
気が付けば少女に挿しかけていた傘が元に戻っている。
傘を提供するのは彼女だけのようだった。

少女は俺たちから一定の距離が空くと追いつくのを待ってくれていた。
男の言うとおり彼女は俺たちに道を示してくれているらしい。
数個の池を超えたところで、今までで一番広い池が現れる。
バランスをとりながら浮き草を飛び移るのはものすごく体力を使うし、しかも浮き草同士の距離は狭くはない。
雨宿りしていたときの冷えた体が嘘のように、蒸気が出るほど体温が上がっている俺たちの前で、彼女は水面に一回だけ、大きくてきれいな正円の波紋を広げるだけで、優雅に軽々と浮き草を飛び移っていく。
遠くから彼女の無邪気な笑い声が聞こえてきた。

広い広い池を渡る道中、水没して傾くカエルの石像があった。
やはり雨傘をもっていたが、少女が近くに来た時だけ雨傘を差しかけ、俺たちには知らん顔だった。
「こいつめ……」
と笑いを含みながら俺はふんぞり返るカエルの出っ張った腹をビタンと叩いた。
「あれはこの地の精霊に違いない」
と男が言った。
湿原を超えると、彼女は役目を終えて消えてしまうのだろう、と思っていた。
しかし俺たちがようやく湿原を超え、まともな足場についた頃、少女は目の前に立っていた。
「あの山まで連れて行ってほしい」
彼女の声を初めて聴いた。
「私は山の神の子。湿原に憧れて山を抜け出した。きっと両親が心配している。」
彼女の故郷は俺たちの目指していた人里を超えた先にあったので、彼女の頼みは快諾した。
しかし彼女にできないことに対して自分たちが何の役に立つのか、少し疑問に思った。

2人は人里の宿に荷物を下ろして夕食をとってから、自分たちの用事は後回しに山の神の故郷を目指した。
地元の人にそれらしい場所を聞いてまわり、今度は登山が始まった。
しかし日が暮れかかっているとはいえ、さほど険しい山道を通るでもなく、雨も完全に上がっていたので、先ほどの湿原を超えるときに比べれば全く苦ではない道だった。
山道を歩く二人を追う山の神の娘だったが、ちゃんとついてきているか不安になるほど静かだった。
しかし時折振り返るとにこっと笑った。
人里で話に聞いていた山の中腹のボロい神社にたどり着くと、
「ここで大丈夫?」
と男が尋ねると、
「ありがとう、両親もお礼を言ってるよ」
と言って彼女はスッと、煙のように消えてしまった。

取り残された2人は鳥居の前に腰を下ろして一息ついた。
中腹からは昼間に超えた湿原と、その中のカエルの石像がぽつぽつと白い点になって見えた。
自分たちを苦しめたあの険しい湿原に山の神が憧れを抱いた気持ちが、今ではよくわかる、そのくらいの眺めだった。
山奥のさびれたやしろに祀られた山の神の娘は、この景色を見せたかったのかもしれない。



終わり。


20160208に自宅で見た夢
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